9月も終わりに近づき、こちらは涼しく感じる日も多くなってきました。
娘といつもの散歩道を歩くと、木の下にはたくさんのどんぐりや木の実が。
アメリカでのお散歩にはよく登場してくれるリスたちも、心なしか嬉しそうに駆け回っているように見えます。
実り豊かな秋がやってきています。
今日はこれからの季節にぴったりな温かい森のお話です。
きのみのケーキ
たるいし まこ 作
あるひ、たぬきは
もりでひろった たくさんの きのみで、
ケーキを つくることにしました。
「はちみつを たっぷり
ふくらしこは ちょっぴり
ボールにいれて かきまぜて」
美味しく焼けたケーキには、たっぷりのクリームと、溢れんばかりの木の実が。
見ているこちらもお腹がぐうと鳴りそうです。
ケーキがあまりにすばらしい出来栄えだったので、たぬきは森のみんなをお茶に招待することに。
ところがみんなを連れて戻ってくると、テーブルの上のケーキがなくなっていました。
木の実たっぷりの素敵なケーキはどこへ行ってしまったのでしょうか。
ケーキの行方には、愉快で心がほかほかになる結末が待っています。
柔らかなタッチの絵はとても温かく、読んでいると、オーブンでケーキを焼く香りやお茶の湯気、紅葉した木の葉のふかふかとした重なりを、森の中で実際に感じているような気持ちになります。
お外で木の実を拾った帰りに読んでからというもの、すっかり娘のお気に入りに。
読んだ後には、熱いお茶と一緒にふかふかのケーキを食べたくなること間違いなしの一冊です。
作品について
題名:きのみのケーキ
作者:たるいし まこ 作
出版社:福音館書店
おすすめの読み聞かせシーン:秋 お菓子作り ピクニックなどのアウトドアでも
おすすめの年齢:2歳から小学校低学年
(絵本は赤ちゃんから大人まで読む年齢に決まりはないので、あくまでもご参考程度に)