Once upon a time
there was a teeny-tiny woman
who lived in a teeny-tiny house
in a teeny-tiny village.
昔話の再話も多く手がけたポール・ガルドンによる、
ハロウィンにぴったりなちょっぴりこわいイギリスの昔話。
日本でも「ちいさいちいさいおばあさん」という題名で翻訳されています。
ちいさな村のちいさな家に住む、ちいさいおばあさん。
ある日ちいさなボンネットを被り、ちいさなお散歩に出かけることに。
しかしどうしてか、ちいさな墓地の中へ入ってゆく、ちいさいおばあさん。
ちいさなお墓の前でちいさな骨を拾います。
“This teeny-tiny bone will make me
some teeny-tiny soup for my teeny-tiny supper.”
何の骨かも知れないのに、ちいさいけれどなんて勇敢なちいさいおばあさん。
ちいさな晩ごはんのちいさなスープのだしをとろうと、
ちいさなポケットにちいさな骨を入れ、
ちいさな家に帰ります。
しかしちいさなお家へたどり着くとちょっぴりちいさく疲れたおばあさん。
ちいさなナイトガウンを着てちいさなベッドに寝ることに。
ちいさな骨はベッドサイドのちいさな戸棚に大事にしまいます。
そしてちいさな眠りにつこうとしたちいさいおばあさんですが・・
“Give me my bone!”
戸棚から、ちいさなちいさな声が‥
登場する緑色の戸棚には取っ手が付いているのですが、
ちょうどその取っ手、目玉がふたつ付いているように描かれています。
ぎょろぎょろと目玉をちいさいおばあさんに向ける戸棚・・
作者のポール・ガルドンはこの絵を描いてからというもの、すべてのものに顔があるように見えてきたそうです。
作中に出てくる墓地のフェンスや扉など、自身が持っていた農場のあるバーモント州でスケッチされたものだそうですが、
それらにも顔が見えてきたポール・ガルドンは、それぞれの顔も一緒にこの作品の中に描きとめています。
ちょっと不気味、でもユーモアたっぷり、ハロウィンの夜にぴったりの一冊です。
作品について
題名:The Teeny-Tiny Woman
(邦題:ちいさいちいさいおばあさん)
作者:Paul Galdone 作
出版社:Clarion Books
おすすめの読書シーン:秋 ハロウィン 肝試し
おすすめの年齢:4歳~
(絵本は赤ちゃんから大人まで読む年齢に決まりはないので、あくまでもご参考程度に