12月がやってきました。
私はアメリカで過ごす1年の中でも秋から冬にかけての季節、そして特にサンクスギビングが終わってクリスマスまでのこの時期が大好きです。
通りの街灯には大きなリースと真っ赤なリボン、お店にはジンジャーブレッドクッキー、
しましまのキャンディケーンやホットチョコレートが並び、夕暮れ時には家々からクリスマスツリーの灯りがもれてきます。
きっと誰もが心躍るクリスマス、しかし今回ご紹介する絵本の主人公、Grinchは違います。
作者はアメリカで最も愛されている絵本作家のひとり、Dr.Seuss。
アメリカのお家の本棚には必ずDr.Seussの絵本が並んでおり、子供たちは今も昔も彼の絵本を読んで育つのではないでしょうか。
リズム感たっぷりの言葉遊びにユニークなキャラクターたちが楽しいDr.Seussの絵本、このクリスマスを舞台にした絵本にもそんな彼のユーモアが盛りだくさん。
映画化もされており、ジム キャリー主演のものとアニメーションのものもあります。
How the Grinch Stole Christmas!
By Dr.Seuss
Every Who
Down in Who-ville
liked Christmas a lot…
But the Grinch,
Who lived just north of Who-ville,
Did NOT!
Grinchはいったいどうしたことか、クリスマスが大嫌い。
明日に迫ったクリスマス、彼は住処の洞窟から温かな灯りのもれるWho-villeの家々を眺め、
クリスマスがやってくるのをどうにか止めなければと思案していました。
Then he got an idea!
An awful idea!
THE GRINCH
GOT A WONDERFUL, AWFUL IDEA!
素晴らしく恐ろしいアイデアか浮かんだGrinch、早速サンタクロースの格好をし、愛犬のMaxにはツノをくくりつけてトナカイに。
いったい何をしようというのでしょうか。
なんと彼はサンタクロースに扮してWho-villeのすべての家々から、クリスマスのお楽しみアイテムたちをすっかり丸ごと盗もうとソリを走らせます。
みんなが静かに眠る中、サンタと同じように煙突から登場するGrinch。
暖炉にぶら下がっている靴下たちからはじまり、たくさんのプレゼント、さらには冷蔵庫のご馳走まで、せっせと袋に詰め、最後にクリスマスツリーを持っていくのも忘れません。
しかし、ここで思わぬ小さな見物人が。
He turned around fast, and he saw a small Who!
Little Cindy-Lou Who, who was not more than two.
She stared at the Grinch and said, “Santy Claus, why,
“Why are you taking our Christmas tree? WHY?”
さてさて、どうするGrinch。
彼はWho-villeのみんなからクリスマスを盗むことができるのでしょうか。
そして本当にクリスマスはすっかりなくなってしまうのでしょうか。
フィナーレはクリスマスにふさわしく賑やかで、そしてDr.Seussらしいウィットに富んだユーモアで溢れています。
クリスマスに家族みんなで楽しめる、とびきり愉快な一冊です。
作品について
題名:How the Grinch Stole Christmas!
作者:Dr.Seuss 作
出版社:Random House
おすすめの読み聞かせシーン:クリスマス ホリデーシーズン
おすすめの年齢:3歳から小学生
(絵本は赤ちゃんから大人まで読む年齢に決まりはないので、あくまでもご参考程度に)